道中伝馬役佐久間善八は、宝田村から慶長十一年(1606年)大傳馬町一丁目成立と同時に移転し名主となり、伝馬役と名主を代々勤めます。しかし、元禄十五年(1702年)、宝永三年(1706年)に屋敷を売却し退役します。元禄十五年は、表拾間を木綿仲間四人に譲り、宝永三年は小津清左衛門一人が譲り受けています。
木綿仲間四人は、小津清左衛門、地主宗三郎、小津三四右衛門、芝原三郎兵衛の伊勢商人です。小津三四右衛門店は、小津三郎右衛門店と手代だった別家の小津屋十右衛門の店を合併した店で、当時は本居宣長の祖父の店でした。
元禄十五年三月の木綿問屋仲間四人が購入した沽券状と屋敷図を小津史料館に展示しています。画像は、雁皮紙に描かれた屋敷図(上半分)です。沽券金三千両、家賃収入は、十二ヶ月合金弐百五拾両弐分銀拾壱匁四分で、店賃と土蔵は地代と個別に書かれています。利回り三千両割る家賃で0.93%強ですから単純計算すると12年で回収できることになります。実際は火事や修繕などで物入りが多くかかりました。(小西)
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