2020年3月26日木曜日

十組繰綿問屋 文政七年(1824年)

「江戸買物獨案内」文政七年(1824年)の復刻本を小津史料館に展示公開しています。
繰綿は、綿花の種子をのぞいた繊維の部分で、精製されていない綿のことです。江戸時代は「操綿」とも書かれました。木綿問屋は、当初繰綿問屋株を持っていたようですが、繰綿相場で失敗する問屋が多く少なくなりました。呉服問屋は真綿問屋株を持っていました、真綿は絹の一種で蚕の繭からとれる綿のことです。

江戸買物獨案内 十組繰綿問屋 15軒
掲載順
1.小津屋清左衛門(小津)、大傳馬町一丁目、勢州松坂
2.伊勢屋徳三郎、本船町
3.長谷川屋次郎吉(長谷川)、大傳馬町一丁目、勢州松坂
4.伊藤屋利助(伊藤)、大傳馬町一丁目、尾州名古屋
5.白木屋彦太郎(大村)、日本橋通二丁目、京
6.綿屋鉄太郎、日本橋通二丁目
7.恵比寿屋八郎左衛門(島田)、尾張町二丁目、京
8.越後屋八郎兵衛(三井)、駿河町、京
9.大丸屋正右衛門(下村)、通旅篭町、京
10.嶋屋半兵衛、室町一丁目、江州
11.枡屋九右衛門(岩城)、麹町五丁目、京
12.伊勢屋次兵衛、四ツ谷傳馬町三丁目
13.伊勢屋又治郎、新大坂町
14.大文字屋次兵衛(西川)、日本橋通四丁目、江州
15.森田屋善吉、本船町

本店小津屋清左衛門は紙問屋なのに繰綿・真綿問屋株を持っていました、分家小津権右衛門は、小津屋権右衛門名で繰綿問屋でしたが、この時は木綿問屋伊勢屋権右衛門のみとなっています。本店は文化十三年(1816年)真綿問屋を休業、紙と繰綿を主力にします。明治になると紡績や製綿所を設立していきます。(小西)

0 件のコメント:

コメントを投稿